おはようございます。大福です。
今日は次のニュースのお話しです。
5663日間、患者の身体拘束を指示 日本の精神医療の異常さ、あらわに | 47NEWS
記事には精神医療の現場で身体拘束の異常さが訴えられていますが、一般の病院や高齢者施設などでも拘束等は行われています。
私が勤務している病院あるいは訪問する病院でも…率直に言えば日常の風景です。
拘束については、下記のサイトに写真などがありますが刺激強めの内容ですので自己責任でご覧ください。
入社直後の私、一般の方にしてみたら家族が拘束されている姿はショックが大きく解除してほしいというリクエストはままあります。
では、医師などが「わかりました」といって拘束を解くか?というと解かないケースが多い様に思います。
それでも解いてほしい、となったら最終的には「退院」となる様に思います。
いやいや、病院なんだから面倒見ろよ!というご家族もいらっしゃいますが、病院の基本は「治療」をする場です。
「治療」の実施・継続をするために必要最低限の拘束が必要なケースはやはり発生するのかな…?と最近は感じることが多いです。
ニュースにある様に、諸外国はその時間が少ないとありますが具体的・個別の事例が無いので難しいところなのですが…
仮に拘束を解いたとしたら、どうなるか?
・病院からの脱走
・他の患者様や病院スタッフへの暴力
・誤飲や誤食
・点滴などを抜く
などなどの事案がそこらで発生します。
いやいや、だから…そういうのはマンパワーで人を割いて対応すれば良いじゃん?
と、やはりご家族様などからの声が聞こえてきそうですがそれは現状では非常に厳しいと思います。
その根底にあるのは慢性的な人手不足があります。
仮にマンツーマンで付きっ切りとなると、間違いなく病院は速攻で破綻します。
それでもなお拘束に反対されるのであれば、例えば病院から脱走して事故にあっても責任を問わない、ということ・契約が前提になるのかな?と思います。
というよりも、本当…根本的・難しいところなんですが、認知症の患者さんで症状が強い方は自分が治療をされている、なぜ入院をしているかを理解されていない方はいらっしゃいます。
そういう方にしてみたら、ただただ拘束をされているので本人からしたら恐怖でしかないし自尊心や尊厳を傷つけられていると感じるのは当然だと思います。
それとこれは理解して頂きたいのですが、私も病院スタッフも積極的に拘束してるわけでも肯定しているわけではありません。
医師などが必要と判断した治療を実施するために、最低限の拘束を実施しているという点はご理解頂ければな?と思います。
ただね?
拘束が必要ということは、患者さん本人はそれを嫌がっている・望んでいないとするのであれば医師などが実施する治療はなんなんだ?と思います。
じゃ、本人が嫌がるから治療を中断すると死亡のリスクが高まるとしたら、治療は必要。でも本人は嫌がる。
考えれば考えるほど、ぐーるぐるしてくる命題だなと改めて思い知らされます( ;∀;)