大福 blog

病院勤務の総務・労務担当者の日常です。社会保険・時事をメインにお話を。2022社労士試験合格(未登録)

10月支払給与に減額の可能性あり

おはようございます。大福です。

窓辺から見える景色は…雲が多め。しかも厚めの雲なんで暑くなりそうです('ω')

 

さてさて、まずは一つ大切なお話しを。

テレビでも散々やってますが、明日は10/11は平日です!

多くのカレンダーが祝日表記になっているので要注意です。

 

そして、もう一つついでに今月の給与は要注意です!

というお話しをします。

 

 

10月の支払い給与が激変?

「あれ?給与の振込額ががいつもより3万円位少なくね?」

これは私が受けたお問い合わせで、確認の結果

『間違えでは無いですね。。。そしてこれは1年間続きます』

というものでした。

お子様が産まれたばかりで、年で36万円は痛い以外の何物でもないんですが…

毎年10月の支払い給与が激変することがままあります。

 

年一回の社会保険料のメンテナンス

いきなり給与がマイナス3万円?

この正体は『定時決定』と言われる制度です。

一言で説明すると社会保険料のメンテナンスです。

 

まず、社会保険料は給与の額により決められます。

ただし、総支給額の〇%とかにすると、事務手続き上あれこれ煩雑になります。

そのため、〇円~〇円は△円という感じでランク分けされています。

言葉で説明するよりも、ご覧になった方が分かりやすいと思います。

保険料の表

 

会社へ入社した際の給与に合わせて保険料が決定します。

ところが退職までいいか?といえばNoです。

例えば昇給・降給、交通費の変更などがあり報酬と釣り合っていない状況が発生します。

 

割と良くあるのが、アルバイトさんです。

メチャクチャ働きます!という前提で加入したけど実態は働いてない…

給与の半分が社会保険料で持っているかれてる的な状態です。

 

というわけで、年一回社会保険料は見直し・メンテナンスを行っています。

専門的な言葉で『定時決定』と言います。

 

メンテナンスのルールは?

では、メンテナンスのルールはどうなっているのか?ですが

毎年4月・5月・6月の支払い給与の平均

→9月分(10月支払給与)から変更

というルールです。

たった2行で説明するとシンプルなんですが、本気で説明すると嘔吐する可能性があるので今回はここまでにします(笑)

 

前段のマイナス3万円の人は4月~6月の給与が多かったため、社会保険料が高くなっていたということでした。

 

この給与というのは基本給とか交通費のみならず変動給も含まれます。

つまり残業代とか成果給など「たまたま給与が増えた」というケースでも社会保険料が増額される可能性があります。

 

ここまでは他のブログで割と書いていることなんですが、ここからは…

実務担当者の裏側

マイナス3万円になった人に対して提案した裏技

のお話しをします。

 

昇給して減額(*´Д`)

ここからは倫理観とか好感度とか?そういうの無視で快楽主義者的な感じでお話しします(笑)

担当者のスタンスによるのですが、人数が少ないということもあり私は一通りチェックしています。

まず最初にチェックしているのが、等級が変更になる人です。

その中でも個人的に好きなのは、昇給して社会保険料が上がって給与が減る人です(笑)

 

給与 249,500円

社会保険料 33,768円(健康保険料 11,808円 厚生年金保険料 21,960円

↓昇給 +1,000円

給与 250,500円

社会保険料 36,582円(健康保険料 12,792円 厚生年金保険料 23,790円

 

1,000円昇給したのに、社会保険料はプラス約3,000円…。

所得税地方税、年末調整まで考慮すればプラスマイナスゼロ位かな?

と思うのですが、それにしたって残念ですよね。

昇給して手取りが減るって(笑)

 

社会保険料をコントロールするために大喧嘩

前段のマイナス3万円の人ですが、結果的には年明け位から社会保険料を下げることができました。

方法は「定期券の変更」です。

 

そもそも何でこんなに給与が上がったのか?というと消費税の駆け込み需要による成果給の一時的・急激な上昇でした。

なので、数十人レベルで同じような現象が起こっていました。

基本的には4月~6月の3か月平均で社会保険料を決めるのですが、「特例」として1年平均で決める方法があります。

駆け込み需要の反動減もあり、収入が激減しているのに社会保険料が激増

という二重苦を少しでも解消したいという思いがあり、組合健保さんなどに「特例」の相談をしましたが、答えは「No」でした。

 

当時30代前半と若かった?

生半可に知識もあった?

というのあるんでしょうが

その交渉過程とか説明の仕方とかが納得のいかなかったんですね?

「売られた喧嘩は買ってやるよ!」

的な感じになり、正面突破の方法をとりました。

 

それは「随時改定」です。

社会保険料は年一回のみならず、固定給の変動があった場合も更新されます。

そして私が目を付けたのが「定期券」の変更です。

 

本人の意向もあるので、どう?って聞いたら思いのほかノリノリだったんで通勤ルート・定期券代を変更し「随時改定」の申請し、社会保険料のダウンに成功しました。

 

ただ、これはダーティ・オフホワイトな手段です。

その証拠?に組合健保さんからは「喧嘩売ってます?」と言われました(=゚ω゚)ノ

 

いずれにせよ、今月の給与は要チェックです。

将来の年金のみならず、傷病・出産手当金、遠くは住民税にも繋がります。

これを機会に社会保険料の確認をして頂ければと思います。