大福 blog

病院勤務の総務・労務担当者の日常です。社会保険・時事をメインにお話を。2022社労士試験合格(未登録)

もっと少なくなるはずの年金

こんにちわ♪大福です。

 

年金の支給額マイナス0.4%マイナス。

あれこれ先行したニュースでは、マイナスになることは確かでしたが確定したカタチです。

 

さて、この報道を受け皆さんはどう思いますか?

年金が減るなんて、生活どうしよう…と悩むご高齢の皆様。

将来俺らの年金はもっと減るのかな?…と悩む現役世代。

 

あれこれ思うところはあると思いますが、年金をちょい深めに関わってきた私は

『まだ、問題を先送りにするのか…』

という思いです。

 

実は今回の年金のマイナスは0.4%では無く、マイナス0.7%以上なんです。

え何それ?( ゚Д゚)0.3%はマイナスしないの?

だと思うのですが、しないのです。

 

こいつ→0.3%誰なんだ!

ですが、マクロ経済スライドのキャリーオーバーです。

 

はい、でました難しそうな用語(笑)

これを説明すると、本当に難しいので超単純に解説すると次のよう感じです。

①物価・賃金が上がる

②年金も上がる

③でも、少子高齢化で将来の年金財政厳しくね?

④じゃ、②の上げ方をちょい下げようぜ!

 

この制度ができたのが2004年なんですが、10年以上④ちょい下げは行われませんでした。

ちなみに2004年の高齢者の数は約2,400万人。最新2021年は約3,600万人。

高齢者の数は増えたけど、年金の給付水準は維持。

というのが現状です。

 

何で④ちょい下げは行われなかったのか?

それは①物価・賃金が上がらないなどの原因があるからです。

 

基本的に物価・賃金が下がれば年金も下がります。

がしかしです。

下げたあげくに、ちょい下げって…

となるので、ちょい下げ分を溜めておきましょう。

というのが現行の制度です。

 

じゃ、保留されているちょい下げマイナス0.3%はいつ実施されるのか?

それは物価・賃金が上がった時に、というのが基本路線です。

 

じゃ、物価・賃金が上がる見込みはあるのか?

というと、私の感覚からすると上がる要素は皆無です。

 

なぜ、そんなに強気で言えるのか?

この「賃金」のもとになるのは、厚生年金に入っている人たちのデータも含まれるからです。

 

え?わけわからない( ゚Д゚)?

 

ですよね(笑)

 

ここに絡んでくるのが、社会保険(厚生年金保険)の適用拡大です。

ざっくり言えば、アルバイトさんの加入者が増えるからです。

 

なので、

①年金の財源が不足

②アルバイト・パートさんも厚生年金に強制加入だ!

③年金の計算のもとになる賃金の平均額も低下

という悪循環に陥いる感じになっちゃうのです。

 

個人としては、制度設計の見直しの時期に来てるんじゃないかな?

と思うんですね?

 

つまり、賃金・物価が上がろうが下がろうが

少子高齢化の進展に合わせて、ちょい下げは必ずする

という考えです。

 

おにぎり100個あります。

昔はご高齢の方が100人いて、一人一個ずつ配ってました。

今は200人いるけど…ま~何とか頑張って200個用意します。

→これが現状。

 

ではなく、

200人の高齢者には申し訳ないけど、100個のおにぎりしか用意できません。

一人半分ずつで我慢して下さい。

という提案です。

 

でないと、凄い極論ですけど…

ちょい下げがマイナス10%まで溜まりました。

もう、限界なんでばっと下げましょう。

と、20年後の将来世代が負の遺産を被ることになりかねないですよ?