大福 blog

病院勤務の総務・労務担当者の日常です。社会保険・時事をメインにお話を。2022社労士試験合格(未登録)

『法令殉死』

皆様こんにちわ♪大福です。

 

本日より東京都を筆頭に3度目の緊急事態宣言が発令されました。

皆様はどう考え、感じますか?

 

またか…意味ないだろう

イルミネーション消すって、都民を蛾あつかいかよ

これ以上感染拡大するわけにはいかないから仕方ないよな

 

などなど色々だと思います。

 

私はというと、今の状況から祖父の戦中・戦後の昔話を思い出しています。

私は宮崎の出身で祖父は終戦時に17-8才でした。

鹿児島には特攻隊の最前線、知覧があり終戦直後位に志願していたと話してました。

「もうちょっと、戦争が早く終わらんかったら孫にも会えなかった。」

「特攻に志願しなくても、沖縄の次は九州だったらしいからどの道だめだったかもな」

と辛い思い出を楽しそうに話す祖父を見て、小学生の私は不思議な感覚になったのをよく覚えています。

 

色々と話してくれる爺ちゃんの話題の中で驚いたのは

裁判官・山口良忠 氏

のお話しでした。

 

終戦直後、食うや食わずの状況。

戦中・戦後は配給といって、切符と米や味噌などが国家によって統制され切符と購入していました。

「確かに配給されてたが最低保障じゃない。だから全然足りなかった」

「皇居の前も畑になったと聞くから、相当なもんだった。」

と祖父。

そして物資が圧倒的に足りない中生まれたのが「闇市」。

「待ちのそこかしこにはいわゆる「闇市」があり法外な値段で売ってたなぁ」

「当時は覚せい剤ヒロポンといって普通に売ってた。戦後5年位してから覚せい剤取締法ができたから、戦中・戦後はリポビタンD的な感じだった思う。」

(ただ、祖父は買うお金もないし怖かったから使ったことは無いとのこと。)

 

で、裁判官・山口良忠なんですが、この配給だけで生活し餓死してるんです…。

つまり、違法な闇米が無いと生存できず、食糧管理法を守ることが不可能ではないのか?ということ。

 

大分細かいところを省いてますが概略はこんな感じです。

今のこの状況と妙に…シンクロしてるように感じるんですよね。

 

今のコロナ禍、感染拡大を防ぐためには病院・物流などライフライン以外は動かないのが良い!というのは大多数の共通の認識だと思います。

じゃ、動かない!

となるかとそうでも無い。

なぜなら、動かない・働かないということは収入が絶たれ生活ができないからです。

 

逆に言えば

 

国が最低限の生活を保障してくれる制度(ベーシックインカムなど)があれば、協力を惜しまないと思います。

 

ただ、近年『法令順守』は企業の根幹をなす概念となりつつあります。

仮に緊急事態宣言に従わなければ法令違反となり、従わざるを得ません。

 

でも、従えば確実に体力(資金)は奪われ、いずれ倒産となります。

 

では生き残るために、緊急事態宣言を無視するか?

というと、そこで働く人たちの『法令順守』の意識が低下するなどコロナ禍が去った後に深刻なダメージを残しかねません。

 

法令を遵守することで死に直面するって

「もはや、法令順守じゃなくて法令殉死じゃね?」

と感じちゃうんですよね?

(別に政治やなんやを批判するつもりはありません)