大福 blog

病院勤務の総務・労務担当者の日常です。社会保険・時事をメインにお話を。2022社労士試験合格(未登録)

社内の育児休職の普及

おはようございます。

 

TVの少子化対策を見て思ったこと - 日々のあれこれーのんびりくらし

 

しゃおれんさんの記事、笑えて懐かしい気持ちになりました。

(しゃおれんさんごめんなさい(m´・ω・`)m ゴメン…)

少々ディスるのですが、しゃおれんさんの夫さんみたいな方とやりあったな…と。

 

今日は社内での育児休職の普及についてのお話しを。

 

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当時、私が勤めていた会社は1,000人超・女性200人弱。

育児休職中の女性は1-2名程度でした。

 

バックオフィス系の担当役員がAさん(仮名)に代わり、女性が働きやすい職場を作ろう!という号令の下で育児休職・短時間勤務等の推進が図られることになりました。

 

ここから起こったことを。

 

①アメとムチ

育児休職の普及

といってもやはり抵抗は大きかったです。

「結婚したの?子供はいつ産むの?」

「妊娠したの?おめでとう。で、いつ退職するの?」

「女は良いよな。子育てを理由に短く働けるんだから。」

 

などなど

いつの時間軸で生きてるんだよ?

という前時代的な人たちの多いこと多いこと。

 

やはり上の世代方たちは「男は外で仕事・女は中で家事」という考えの方が多く意識差は大きかったです。

ただ、大福には担当役員の意向と威光があるので、抵抗勢力に対しては徹底抗戦です(笑)

 

もちろんムチだけだとただ敵が増えていくだけです。

なのでアメも考えました。

それは「短時間勤務者の人件費等は全額本社負担」というもの。

 

これは効果覿面でした。

平たく言えば「無料のスタッフ」ですからね。

 

②教育と普及

育児休職を取得にするにあたり、それまで個別面談をしていました。

いつからいつまで休めるのか?お金はいくら位受け取れるのか?などなど。

ほとんどの人が初めての育児休職ですから不安が大きいと思うので、面談自体はOKなのですが徐々に人数が増えてくると時間的にもしんどくなってきました。

そこで、「まとめて面談・座談会」にしました。

これは育児休職の人を本社に集めて座談会っぽい説明会です。

だいたい四半期ごとに一回、一回当たり3~5人位が集まります。

 

社内にいる妊婦が一堂に会するので壮観です(笑)

 

この面談で私が彼女たちにまず伝えていことは

「謙虚と感謝」です。

へりくだる必要はもちろんありませんが、たくさんの人に支えられて短時間勤務・育児休職が取得できる。

そのための心構えです。また、必ず復帰することも。

仮に10人育児休職を取得して1人しか復帰しなかったらどうなるか?

それを考えようねってことです。

後に続く人が取得しにくくなりかねない事態は本当に避けたかったのでここは強くお願いしました。

 

そして普及です。

これはたまたまだったのですが、発令がまとまったのは大きなインパクトになったと思います。

入社、退職、異動などは書面にして全社員に発令情報が掲示されてていました。

ある年、5月復帰が10人程度になり用紙に育児休職10人という発令がありました。

これは思っていた以上にざわざわしました。

「え?育児休職の人ってこんなにいたの?」

「皆、復帰したんだ?」などなど。

 

これが一つのきっかけになり、抵抗勢力?も徐々に減ってきたように思います。

 

③育休を推進しての効果

これは色々あるのですが一つだけ。

これはとある店長からのお言葉です。

その店長はあるスタッフを新卒から育休、復帰と見ていたのですが育休復帰後から「仕事の厚みが増え、雰囲気がやわらかくなった」と仰ってました。

これは育休を取得したスタッフもそうですがお店自体もそうなったといいます。

店舗の細かいところに気配りができるようなった。子供が怪我しそうなところは事前に排除してるし、飲み物の提供時に「お子様は氷いれますか?」など考えもしなかった点に気づくようになったというもの。

 

また、妊婦さんがいるだけでお店全体の雰囲気も柔らくなるようです。

 

【まとめ】

ざくっと書きましたが、最終的には常時10人程度が育児休職を取得している状態となりました。

 苦労はしたし、退職して少しばかり心残りも多少あるけれど概ね満足のいくカタチにできたかな?と少しだけ自分をほめたいです。

 

ただね…少しい誤解をしているスタッフも。

「大福さんが妊婦が好きって先輩に聞いて、育児休職の相談をしたいんですけど…?」

 

(*´Д`)

いやいや違う違うだいぶ曲がってる、仕事仕事ですから。