大福 blog

病院勤務の総務・労務担当者の日常です。社会保険・時事をメインにお話を。2022社労士試験合格(未登録)

雇用保険料率の引き上げのお話し

こんにちわ♪大福です。

やはりというか必然というか…雇用保険料率の引き上げの検討に入りました。

 

雇用保険料引き上げ検討、厚労省 財源逼迫、雇調金支給4兆円超え(共同通信) - Yahoo!ニュース

 

今日はコチラのニュースについてのお話しです。

 

家計への負担はそれほど大きくない

まず皆さんが一番不安に思う部分。

それはどれくらい負担が増えるのか?ということだと思います。

 

まぁ…材料もそろわない段階で安易に言えることではないのですが…

○万円単位で増額になる!ということは…まずありません!

そこはご安心ください。

 

というのも雇用保険料って低額なんです。

他の公的保険と比較すると次のような感じです。

給与 × 厚生年金:約9% 健康保険:5% 雇用保険料 0.3%

仮に20万円の給与とするなら

厚生年金:1.8万円 健康保険料:1万円 雇用保険料:600円

 

厚労省の資料を見ると、過去最高は昭和22年の1.1%なのでそれでも1,100円です。

仮に同水準まで引き上げたとしても、月500円・年で6,000円は決して少なくない負担ではありますが、許容範囲かな?と思います。

 

中・長期的な視点では不安材料あり…?

短期的にはそれほど大きな負担にはならなさそう。

とはいえ、中・長期的にはどうか?というと安心♪ではない色々があります。

 

まずは、失業手当を受け取る人の増加。

コロナの影響が長引き終息が見えなければ、失業手当の受給者数は当然増えます。

2001年頃ですが、積立金が底をつきかけたことがあります。

 

次に雇用調整金の増加。

雇用保険料の引き上げのきっかけになったものです。

支出が4兆円と記事にありますが、平成30年度の積立残高が約5兆円なので8割減です(笑)

つまり同規模の支出はもう無理!なわけで…

 

そして心配なのは育児休業給付金。

あまり知られていないかもしれませんが、育児休業中に受け取る給付金。

あれ、実は雇用保険が財源なんです。

雇用の継続を支えるぜ!という趣旨で、育休と介護、再雇用の給与低下を支える3つの給付金制度があります。

「ちょっと財源が厳しいので、育休の給付金はお支払いできません」

は通りませんし、今後あれこれ充実される予定もあるようなので…

状況によっては…雇用保険からの独立とか抜本的なことが起こったりしてなんて勝手に妄想を膨らませています(*'▽')

 

一番心配なのはやはり会社

このニュースを見て、個人的に率直に思ったことは

「もう、そろそろ無理だろう…」

です。

 

近年、働き方改革がガシガシ進んでいます。

その趣旨や思いには賛同できる部分はたくさんあります。

 

が、しかしです。

 

具体的にどうする?の部分は丸投げなんですよね。

感じとして。

 

・定年は70才まで

・アルバイトスタッフも社保に加入してください

・アルバイトスタッフにも賞与を支給しましょう

・有給は年5日義務です

最低賃金は30円位上げます

・男性も育休をたくさん取得しましょう

 

かなり乱暴な書き方ですが要約すると、この数年でおこった出来事です。

コロナ禍でなくてもきつい施策なのに、正直これ以上は持ちませんよ?