おはようございます。大福です。
労務・給与の担当者は11月から年明け1月末まで本当に忙しいです。
ただでさえしんどい給与に加えて年末調整や法定調書など業務量が増えます。
が、もう一つ忙しい要素が「相談の多さ」です。
一概には言えないのですが、1,000人超の会社に勤務している時は年末にかけて、あるいは春先にかけて「新生活系の相談」が多かったです。
特に多いのが「退職」のご相談です。
12月賞与をもらって退職して、新たな職場で新生活を始める!
そんな感じです。
私自身の経験値でいえば、これまでざっと500人超の退職に携わってきましたが、色々なカタチがあります。
印象的なできごともいくつか経験させて頂きました。
あくまでも感覚的なものなのですが、「あざとい」「通常」「あざとかわいい」の3分類があると思っています。
今日は「あざとかわいい退職」をメインにお話しします。
あざとい退職
良くあるのは、賞与を受け取っての退職。
法律的には問題なんですが、やはり役職者の印象が良くないケースは多いです。
逆に私は「賞与貰って退職したら?」と推奨してます。
せっかくだし、もったいないですもん(笑)
さて、そんな賞与を貰って退職の中でも最も印象深かったのは、プラス有休消化をされた方です。
当時勤務していた会社は毎年6月10日が賞与の支給日でした。
なので、6月末や7月末に退職される方は割といたのですが、その方は6月10日に退職をされました。
しかも、有給40日残っていたので4月月初から消化した上でです。
「マジか…。てか、これって大丈夫なんだよね?」ということで念のため上司に確認。
『察しろ』これが上司の回答でした。
「オトナの事情ですか?」と聞き返しましたが、それ以上は答えてくれませんでした。
色々とトラブル・問題の多い方と噂では聞いていたので、4月中旬から2ヶ月有休OK・賞与も支給するとかの交渉で退職勧奨し合意を得たのかな?と邪推しましたが…。
表向きは「あざとい」なという印象を持ったかもいるだろうなと思いました。
と、有給休暇の発生を失念していた方が、変更を申し出た方もいました。
その方は、1月末退職の予定でした。
当時の会社は1月1日に全社員に有休を一斉付与スタイルだったのですが、本人が1月中旬頃に気づきました。
そして一言。
「退職日は変更できないから、余った有給を買い取ってほしい。あるいは1月残り全部有休消化したい」
結果的には買取は認められませんでしたし、3日程度の有給取得しか認められませんでしたが、ここまでくると「あざとい」を通り越して逆に清々しかったです(笑)
あざとかわいい退職
記事を書くきっかけとなったご相談は次の通りです。
・12月に退職を考えている。給与締め日に合わせた12月15日あるいは12月末。
・6月10日に入社しているので12月10日有休が発生。
仮に12月15日退職の場合、発生した有休は使える?
・アルバイトスタッフ’(有休が比例付与。前年6日)。
私がおススメしたのは、12月末の退職です。
あくまでも印象の問題なのですが、12月末の退職日まで分散した方が有休消化がしやすいというものです。
12月10日からぎゅっとまとめて5日とかよりも、分散して取得の方が紛れやすいという感じです。
また、こっちの方が何気に重要なんですが、年末調整の対象になるというのも大きかったです。
他に所得が無く、確定申告の予定も無いということなので負担も少ないよというのも合わせて伝えました。
仮に本人が自力で考えて実行してたら、「プロっぽいな」とか「あざとかわいい」という印象を持ったと思います(笑)('ω')ノ
揉めがちな退職時の有休消化
退職時の有休消化については、揉めることが多いです。
特に法律の上限40日とかとなると、なおさらです。
労働者側:当然の権利!最低でも買い取れよ!!
会社側:出勤していなのに最大2か月程度も給与を支払うのか…。
というせめぎ合いです。
労働者側の気持ちは良く分かるのですが、会社には「時季変更権」という権利があります。
実体として業務の正常な運営に支障が出る場合は、時期の変更をお願いすることは当然の権利です。
が、感情的な理由での退職のケースや次の転職先が決まっている場合は、なかなか退職日の変更は難しいです。
消化不良を起こすことに嫌悪感を持ちますます揉める…という負のループに陥いることもままあります。
労働者の気持ちはわかりますが、ね?
たまに「オトナになれないかな?譲歩できないのかな?」と思います。
じゃ、逆にどうすりゃ良いんだ?
となると思うのですが理想としては月に6~8日程度ずつゆっくり分散して有給消化です。
他人への労りとか察するとかいかにも日本的な感じで個人的には好みではないのですが、これから退職を考えている方は心にとどめておいていただければと思います。