大福 blog

病院勤務の総務・労務担当者の日常です。社会保険・時事をメインにお話を。2022社労士試験合格(未登録)

イメージは金庫の解錠

おはようございます。大福です。

 

3年連続、達成しました。

医療従事者のため、インフルエンザワクチン接種はほぼ強制です。

ただ、私は「余り枠」「数合わせ要員」です。

インフルエンザワクチンは一瓶・2名分です。

なので、外来診療などの終了時に一名分余ることがあります。

そう、そんな時に呼ばれるが私です(誇らしげ)

 

初年度なんて、割と怖かったですよ。

てくてく歩いてたら…

「ちょうど良かった!おいでおいで!はいこれ(予診票)書いて〇〇先生のサイン貰って!」

え…あ、はい。(勢いに押される)

「良しOK。じゃ、打つよ!」

もう、こんな感じです。

献血にはしょっちゅう行ってますが、注射は苦手です。

心の準備が必要なのに、こっちの都合はお構いなしです。

 

ちなみに知人の病院では紙コップに注射が野菜スティックの様にセットされたものを担当者が置いていくそうです。

そして、無言で看護師同士が打ち合うというはた目から見たらドラッグパーティ?みたいな風景だそうです(笑)

 

さて、本日は『休職』のお話しについてです。

やりとりを整理して書き起こします。

 

「大福さん、私傷病で休職になりました。」

「休職期間って1年半で良かったんですよね?」

 

えっと…そうなんですか?

就業規則的には最長3か月が原則ですよ。

 

「いやいや、法律的に1年半ですよ。ご存知ない?」

 

いや、ごめんなさい。ご存知ないです。

労働基準法・労働契約法、他…労働系の法律は触れてるつもりでしたが、把握していません。

ちなみに何の法律ですか?

 

「困りますよ。だって、何かのお金が1年半貰えるんですよ?だから1年半です。」

 

ん…(。´・ω・)?

ん?え?

健康保険の傷病手当金ですか?

傷病手当金を受け取れる期間は会社を休職できるって条文に書いてるんですか?

 

「え?だって、そうじゃないと変じゃない。休職しないとお金貰えないんでしょ?だから、お金貰っている期間は勤め先も休職を認めないといけないじゃない。」

 

傷病手当金を前提にお話しすると、条件さえ満たせば退職後も受け取れますよ?

確かに在職中は「休んでますよ」という証明は必要です。

けど、勤め先が定める休職期間中に手当金が出る、という条件は無いです。

 

「じゃ、退職後も1年半お金が貰えるってことで良いの?」

 

退職後から1年半では無いです。

受け取り始めてから1年半。1月1日からなら翌年の6月とかそんな感じです。

医師が休業が必要って認めれば、手当金が出る可能性はあります。

 

「え?ちょっと待って!医師の証明が必要なの?休職が条件じゃないの?」

「勤め先が休職を認めればお金貰えるんじゃないの?」

 

ですから、それ(休職)とこれ(傷病手当金)は別の問題です。

休職期間は勤め先が定めるルールがベースです。

一方、傷病手当金ルールは健保さんがベースです。

まず、ここを切り離して一つずつ考えて頂けますか?

 

「じゃ、その傷病手当金?は医師の証明が必要ってことね。もし、証明が貰えなかったらどうすれば良いの?」

「あ!そうだ!障害年金ってのがあるわよね?それなら貰えるんじゃない?」

 

条件次第です。

それも医師の証明が必要です。

て、いうか障害年金の条件は割と厳しいですよ。

障害年金の1級は寝たきり・2級は家の中が活動範囲とかです。

 

いずれにせよ、それ(休職)とこれ(傷病手当金)とあれ(障害年金)のルールは別物です。

一つずつクリアしていきましょう?

 

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と、まぁこんな感じです。

最近はネットで情報が簡単に手に入るのですが、その一つ一つを正確に捉えられていないケースが多いです。

特に厄介だな…と思うのはネットで得た情報を自分の都合に良いように解釈・再構成してしまうケースです。

今回の場合も、傷病手当金は一年半貰える。障害年金がある。

という結論があり、その過程・ルールについては無視されているような印象でした。

 

イメージとしては金庫の開錠です。

相談をされる方は「金庫は開く!」と来ますが、それを開けるためには鍵が必要です。

そしてその鍵の作り方や使い方はなかなかどうして難しい。

なので、せめて…落ち着いて話しを聞いて頂ければなと思います(*'▽')