大福 blog

病院勤務の総務・労務担当者の日常です。社会保険・時事をメインにお話を。2022社労士試験合格(未登録)

給与の締め日と支給日②

【本日のお話し】

給与の締め日と支給日 - 大福 blog

の続きです。

 

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そもそもなんですが、給与の締め日と支給日は会社ごとに違って良いのか?

回答から言うと、OKです。

 

労働基準法24条が根拠ですが、端的に言うと毎月一定の期日に支払えばOKです。

 

会社ごとのバラツキについては色々な視点・捉え方があると思うのですが、だいたいは経営陣の好みだと思います。

 

私は以前、株式会社の設立支援で300社以上の起業に携わりましたが、ほとんどの方が「なんとなく末日締め・翌月25日払い」を選択されていました。

 

じゃ、この末日締め・翌月25日払いなど給与の締め日・支払日の違いはなんなんだ?ということを考えてみたいと思います。

 

 一番は処理・計算能力。

給与計算をする日数・時間を考慮してというのが、まずは大きいと考えます。

仮に25日支給の場合、銀行に3-5営業日前にデータ送付する必要があります。

そのため、最低でも20日前後には給与計算を完了させる必要があります。

週休2日とするとざっと4日休みとして16日が作業に充てられる日数となります。

 

紙タイムカードの場合、勤務時間を集計する必要があるため感じとしては300人程度、ICタイプで勤務時間が集計されている時は1,000人程度が一人で対応できる限界ラインだと思います。

 

 

他にも担当者のスキルなどなどありますが、正確な計算をするためには計算期間は長い方が良いです。

 

次に経営陣のスタンス。

処理・計算能力が大切なんですが、それ以上に影響が大きいのが経営陣のスタンスです。

私が以前通っていた美容院は、月末締め・翌月7日払いでした。

何でですか?美容師さんに聞いたら、「社長が『ラッキー7だし俺や家族が7日生まれだだし、給与は早くほしいべ』って言ってました(笑)」だそうです。

その美容院は数百人いて担当者一人なので、毎月必ず10人以上間違えているそうです。

間違えた分は翌月に支給されるし、早いし、何よりも給与担当者が同僚の元美容師とほぼ素人なら多少は仕方ないよね?って空気感だそうで大らかな印象を受けました。

 

最後に労使関係。

これは参考程度に。

当月支給をしている会社は労働組合・労働者側が比較的強いというのがあります。

4月働いた給与をもらうのになんで1ヶ月後なんですか?残業代は良いとして固定給分は変動しないんだから当月に支払うのはできるっしょ?

という考え方です。

 

【まとめ】

試しに給与担当者に聞いてみるのも面白いかもしれませんね?

「なんでうちの会社は末日締め・翌月25日払いなんですか?その根拠は?」、と(笑)