大福 blog

病院勤務の総務・労務担当者の日常です。社会保険・時事をメインにお話を。2022社労士試験合格(未登録)

厚生年金と健康保険は強制加入?

こんにちわ♪大福です。

 

やけ気味に、妻名義の固定資産・年額分をナナコで支払いました(笑)

税金など期限が決まっているものは、さっさと片づけるに限ります。

 

さて、先日知人から相談を受けたお話しです。

 

『大福さん、社会保険(厚生年金・健康保険)の加入って選択できるんでしたっけ?』

「いや、ルールを満たせば強制加入だよ」

『ですよね~…』

『実は中途入社した会社は任意なんですね?』

 

「え?…いや、どういうこと?」

『つまり、国保か厚生年金か?好きな方を選べるよってことなんです。』

『代表が、「社会保険の負担は労使ともに大きいし、より低額な方を選んだ方がスタッフのためだろう」的な発想なんです。』

「20万円前後が厚生年金1.7万だからそこをラインにしてるってこと?」

『そんな感じです。仮に給与30万円としたら、厚生年金は1万円/月位浮くんですよね?妊娠したら出産手当金狙いで加入するとかそんな感じです。』

『「ウチは希望すれば、アルバイトでも加入できる!」と福利厚生的な位置づけです。加入・喪失は自由自在で歴代ず~っとそんな感じで悩んでます。』

『かなりワンマンなんで、最悪責任だけ自分にべったりされそうで、怖いです。どうするのが良いですかね?』

 

いやはや、重い(笑)

感想としては、企業風土・文化って怖いなというところでしょうか?

いわゆる同調圧力、というやつです。

 

私だったら、どうするかな~?

と考えたのですが、知人の代表と会ってませんし空気感・温度感もありますし、判断材料が不足してるのでプランを組み立てるのは難しいです。

 

ただ、このまま放置してていいか?というとそれも良くない。

なぜなら、社会保険料の支払いで業績が悪化、最悪は倒産するからです。

例えば10人が未加入・給与は30万円とします。

その場合、ひと月当たりの厚生年金・健康保険料は約8.5万円。10人で85万円。

遡っての加入は最長2年のため…2,040万円です。

まずは会社が支払い、スタッフ分1,020万円・一人102万円の支払いについては年金事務所などはノータッチです。

スタッフ側からしたらあれこれ最悪です。

まず、厚生年金・健康保険料の支払いが約100万円。国民年金の返還請求。そして厄介極まりない、医療費の返還請求。。。

少なくとも私なら会社の落ち度であるので、保険料の支払いは拒否します(笑)

仮に全員が遡及払いに反対、あるいは退職してしまった場合は会社は丸ごと2,040万円の負担を負うことになります。

 

てな、感じのお話を知人にして、私からの提案。

対応は三つ。

①状況の確認

 未加入者の選定。上記の様な保険料の発生時の最大値を計算。

②上司への報告・相談

 ①を足掛かりに。

③レポートの作成・署名

 現在の方法を維持するにしても、遡及して加入でも報告・相談の経過を残す。

 責任の所在を明確にする。

 役員の署名・日付をもらえればベスト。

 もらえなけければ「署名を拒否」と記載しクローズ。

 

非常にざっくりですが、以上のプランを提示しました。

役職者が判断するにしても、材料がないとできませんからね。

そしてリスクを把握してもらえれば、その時点で責任は役職者に帰結するはずです。

 

一介のスタッフとしてできるベストを尽くして、あとは役職者の判断に任せる。

そのプロセスで荷物を降ろしてもらえれば大丈夫だよ、フォローはいつでもするからね?でとりあえずはクローズです。

 

善戦を期待します!